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2007.05.28

松浦武四郎と江戸の百名山

 【書 名】松浦武四郎と江戸の百名山
 【著 者】中村 博男
 【発行所】平凡社新書
 【発行日】2006/10/10
 【ISBN 】4-582-85344-7
 【価 格】700円



北海道の名付け親で有名な松浦武四郎です。松坂出身で今も生家が残っています。蝦夷探検が有名ですが、山好きで日本のいろいろな山に登っていたんですね。これは知りませんでした。70近くなっても大台ケ原や富士山に登っていました。

16歳の時に初めて江戸まで旅をし、次の年に2度目の旅に出ましたが、これが諸国を巡るたびで10年も旅に出ることに、実に長いですね。まずは京都、大阪へむかいますが津で会った大塩平八郎を大阪で訪ねています。平八郎の塾に誘われますが、辞退して旅に出ます。この3年後に大塩平八郎の乱が起きます。

旅の間の資金ですが、篆刻で礼金をもらったり四書や漢詩を講じたり、また伊勢の国の人間ですので遠方まで行くと、大神宮の紙を書いて欲しいと頼まれたりしたようで、これで路銀を稼ぎました。

さて蝦夷探検で有名になった松浦武四郎ですがペリー提督が浦賀に来航した時、吉田松陰が松浦武四郎を北辺の国防について意見を聞くために訪ねています。

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2007.05.27

東海学が歴史を変える

 【書 名】東海学が歴史を変える
 【著 者】森 浩一編
 【発行所】五月書房
 【発行日】2002/11/15
 【ISBN 】4-7727-0378-0
 【価 格】2200円



副題は「弥生から伊勢平氏まで」で、東海地域を中心とした古代から中世までの歴史について論議された第九回春日井シンポジウムをまとめたものです。

■安濃津
現在の津市ですが、地震で破壊されるまで安濃津という港で有名なところでした。海岸の藤方町を望む高台に前方後方墳「池の谷古墳」(全長90メートル)があります。この藤方という地名は日本書紀の雄略天皇の頃に全国から土師部を集めた時に出てくる古い土地です。藤方の方は古くは入り江を意味した「潟」が使われていたそうで、この藤方を見下ろす位置につくられた古墳です。津に長く住んでいますが、こんな古墳があったんですね。また古墳の近くに高茶屋大垣内遺跡があり、窯があったようです。

■伊勢平氏
伊勢平氏は津を中心に勢力を伸ばし、清盛の父親である忠盛は津生まれで都へ登ります。久居に木造荘(こつくりのしょう)という荘園がありますが、雲津川に面しており東端に雲津島貫遺跡があり、水路などが整備された居館が見つかりここが伊勢平氏の居館だったようです。また斎宮とも深い関わりがあったそうです。伊勢は神宮の御厨がたくさんあったところです。

■尾張、蘇我は同族
葛城などを勢力下にしていたのは尾張氏だったようですね。葛城に縁が深い蘇我氏も尾張氏と深い関係があったようです。また壬申の乱では尾張大隈が大活躍していますが、大隈の家は美濃で、尾張氏は尾張だけでなく美濃も勢力下においていたのですね。大海人皇子がいち早く不破の関をおさえられたのも尾張氏の活躍だったのでしょう。

飛鳥に小治田がありますが、これも尾張氏が関係しているそうです。小治田の北は香具山で尾張氏の先祖、香語山命を祭っています。

■持統天皇の三河行幸
天武天皇の意思かどうか分かりませんが当時の国際情勢から信濃への都の移転を考えていたようです。持統天皇の時代になっても同じ動きが出ており、そのために行われたのが三河行幸のようです。こんな事件があったんですね。

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2007.05.19

ランチェスター戦略 一点突破の法則

 【書 名】ランチェスター戦略 一点突破の法則
 【著 者】福永雅文
 【発行所】日本実業出版社
 【発行日】2007/4/1
 【ISBN 】978-4-534-04202-6
 【価 格】1,400円



経営資源の少ない中小企業では、事業ドメインの設定が大切です。

事業ドメインとは「誰に」、「何を」、「どのように」提供していくかを考えることです。例えば「誰に」を「独身女性」と大きな顧客ターゲットで考えても、日本中の独身女性を相手にすることは中小企業には無理です。

そこで、例えば「梅田に買い物に来る20代前半の独身女性」とセグメント化して考えます。別に自店から半径500m以内でもかまいません。セグメント化した顧客ターゲット層でNo1になることを考えるのが肝心です。

ランチェスター戦略では大企業であろうとセグメント化した市場でNo1でなければ弱者になってしまいます。企業規模ではなく、いかに市場でNo1になるかを考える戦略ですので中小企業にはぴったりです。

平易にランチェスター戦略について書かれていて、とっても分かりやすい本ですね。

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2007.05.17

日本書紀の大和

 【書 名】日本書紀の大和
 【著 者】靏井 忠義
 【発行所】雄山閣
 【発行日】1999/3/5
 【ISBN 】4-639-01015-X
 【価 格】1980円



先日の古書市で見つけてきた本です。出品は海月文庫で古書価は1000円でした。著者は奈良新聞社の文化記者としていろいろな遺跡の取材や報道していました。

近鉄で大阪から奈良を通って三重へよく行っておりますので、沿線から見える風景はまさに日本書紀の舞台です。

■大阪山
近鉄南大阪線が通っている、大阪と奈良の県境、穴虫峠あたりが候補地になっています。これが大阪の地名の元になりました。香芝町には大阪山口神社という式内社があるそうです。

■垂任天皇陵
西大寺駅の一つ手前に尼ケ辻駅がありますが、この駅から垂任天皇陵が見られます。池には小さな島があるのですが、これが田道間守の墓だそうです。田道間守は垂任天皇の命令で常世の国へ行き、10年かかって「非時(ときじく)の香菓(かぐのみ)」を探し出してきました。ところが既に天皇は亡くなっており、田道間守も自殺してしまったそうです。田道間守には菓子屋さんの参拝が多いそうです。ただ、この小島はどうも幕末に作られたようです。

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2007.05.12

神社の古代史

 【書 名】神社の古代史
 【著 者】岡田 精司
 【発行所】大阪書籍
 【発行日】1985/10/10
 【ISBN 】4-7548-1050-3
 【価 格】1,200円



京都の古書市で見つけてきた本です。大阪の朝日カルチャーセンターで「神社の歴史と文化」のテーマで1982年~1985年に行われた講座をまとめたものです。

概説以外に大神神社、伊勢神宮、宗像、住吉、石上神宮、鹿島・香取神宮が取り上げられています。

■伊勢神宮の別宮
平安時代にあったのは内宮が荒祭宮、月読宮、滝原宮、伊雑宮の4つ。外宮は平安時代初めまでは多賀宮だけでした。

外宮の摂社で江戸初期まで元の場所に建物がそのまま続いたのは渡会大国玉比売神社だけでした。

■一寸法師はPR
一寸法師は誕生に住吉の神さん、一人前の人間になるのに清水の神さんが関わっています。この2つの神社のPRだったんですね。

■氏神さん
現在の氏神さんは、地域の鎮守さんを差し地縁になりますが、古くは氏ごとになっていて血縁でした。正倉院文書には写経生が田舎へ氏神祭に行くための休暇願いが残っています。氏神祭は2月、4月、11月に行われていました。

■式内社の分布
多い
1.大和 288 2.伊勢 253 3.出雲 187 4.近江 155 5.但馬 131

少ない
1.薩摩 2 2.志摩 3 3.安芸 3 4.肥前 肥後 筑後 いずれも4

伊勢は渡会に集中しており、隣の志摩にはほとんどありません。近江も湖北に集中しています。

■総社
国司が赴任すると一宮から順番に回っていましたが、やがてこれが形骸化。全部回るのは面倒くさいと始まったのが総社です。これは国内の神社を国府の近くの1ケ所に集めることで、総社神社や六所神社という名前で全国に残っています。岡山県の総社市には美作国の総社神社があります。

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2007.05.10

敗者から見た関ヶ原合戦

 【書 名】敗者から見た関ヶ原合戦
 【著 者】三池 純正
 【発行所】洋泉社
 【発行日】2007/5/22
 【ISBN 】978-4-86248-146-7
 【価 格】800円



天下分け目の関ヶ原合戦。

三成を大垣城から誘い出し得意の野戦に持ち込んだ家康。最後の最後まで迷っていたが、結局は裏切った小早川秀秋など関ヶ原にまつわるいろいろな通説がありますが、本当にそうなの?という本です。実際に関ヶ原を歩いての視点ですので、かなり説得力がありますね。関ヶ原の合戦を通説は違った目で見られる一冊です。

■大阪寄りだった北政所
淀君とそりがあわず家康寄りだったというのが通説ですが、北政所の兄(木下家定)の子供、つまり甥っ子7人のうち6人は西軍で戦いました。一人だけ裏切ったのが小早川秀秋です。宇喜田秀家の関ヶ原への出陣式には北政所が名代を派遣して戦勝祈願していますので、巷の通説とはかなり違うようです。

■周到に用意していた三成
奉行職を解かれて佐和山城に蟄居していた三成ですが、かなり周到に準備していたんですね。関ヶ原が決戦場になると高さ3メートルの土塁を延々と築き、中山道、北国街道を遮断してしまいました。家康が野戦に誘ったという通説ではなく、三成に誘い込まれたのは家康の方でした。

■最初から裏切っていた小早川秀秋
松尾山は山だとばかり思っていましたが、堅固な山城になっていたんですね。三成が秀頼と毛利輝元を迎えるために築いたものでしたが、ここにいきなり入り込んだのが小早川秀秋。結局、これが勝敗の明暗を分けることになってしまいました。

いずれにしても街道一の弓取りと言われた大大名、徳川家康に一介の小大名である石田三成が互角に戦った関ヶ原合戦です。三成が凡庸な人物であるはずはありません。不思議な話が最後に載っています。三成の兄や父は佐和山城の戦いで亡くなりましたが、三成の妻や子供、一族郎党は何のお咎めもなかったそうです。

家康は敵ながら、太閤に最後まで忠義を貫いて死んでいった武士ということで三成を高く評価していたようです。三成が捕らえられた後、井伊直政が処刑まで身柄を預かっていましたが、すごく丁寧な扱いだったそうで、おそらく家康の指図だったのでしょう。

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ザ・ファシリテーター

 【書 名】ザ・ファシリテーター
 【著 者】森 時彦
 【発行所】ダイヤモンド社
 【発行日】2004/11/11
 【ISBN 】4-478-36071-5
 【価 格】1,600円



開発センター長に抜擢された黒澤涼子(リョウ)。ところが赴任することになる開発センターは20%ぐらいが博士で、また年齢も自分より年上ばかりという職場です。リョウの名前や顔は知っているが詳しく知らない中、まずは自分を理解してもらおうと行ったのがインテグレーションという手法です。

まずはリョウが自己紹介と目標や抱負をしゃべると退席。

議論がうまく流れるようにファシリテーターが入り、メンバーで話し合います。
・リョウについて知っていることを挙げる
・リョウについて知りたいことを挙げる
・リョウに知っておいてほしいことを挙げる
・今年の目標を達成するために皆がどう貢献できえるかを挙げる

この後で、リョウが入場して質問やコメントに答えるという手法です。これはなかなかいいですね。言いたいことを言える場を設定し、ジョハリの窓を使ってリョウ自身の自己開示やフィードバックを行います。

内容は小説ですので気楽に読めます。実際に応用できるフレームワークやどういった場面で使うか参考になります。ファシリテーションについて学びながら企業の立て直しも楽しめるなかなか贅沢な本です。

「モアorレス」という今後増えるもの、減るものを洗い出していくフレームワークはいろいろなところで使えそうです。


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2007.05.06

失敗学の法則

 【書 名】失敗学の法則
 【著 者】畑村洋太郎
 【発行所】文春文庫
 【発行日】2005/6/10
 【ISBN 】4-16-770001-8
 【価 格】467円



失敗学では「局所最適・全体最悪」という言葉があり、組織文化によって部門の力が強いと全体としては最悪になってしまいます。ジェットコースターの事故が発生しましたが、原因追及だけでなく、なぜそうなったのかを明らかにしないと、結局同じ事故が発生することになります。

失敗からいかに学ぶかについて書かれた本です。

■本質安全と制御安全
巻末に六本木ヒルズの回転ドア事件について調査したドア・プロジェクトの報告が載っています。ドアにはすごい力があり、回転ドアの生まれたヨーロッパでは回転部分が軽くなければ危険という知見がありました。ところがこれが日本には伝わらず見栄えのよさ、密封性が要求され、どんどん重くなっていきました。

安全には本質安全と制御安全があり、制御安全とはセンサーなどで人間に危険がおよばないようにするシステムです。完全な制御は無理なので本質安全が必要です。本質安全とはセンサーなどを使わなくても力の最大値が安全な範囲に収まることで、回転ドアでいえば軽くして人に危害をおよぼさないようにすることでした。

■暗黙知を形式知に
その分野独自の暗黙知があり、これを形式知にしていかなければなりません。機械工学なら「10センチ・1度・1ミクロン」があり10センチの長さの物は温度が1度上がると1ミクロン伸び、温度が上がると精度が狂います。金融では「七と十」という言葉があり、金利7%を福利で運用すると10年で元の金額の倍に、金利10%で運用すると7年で倍になるそうです。

→ 『失敗学の法則』 【Amazon】

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2007.05.05

春の古書大即売会

京都・春の古書大即売会

今日は曇りのち雨と思っていましたが、京都は日差しも出ており行楽日和でした。白川通りをずっと上がって岡崎のみやこメッセへ、今日は最終日で、しかも14時ぐらいに入りましたので、人出は例年ほどではなかったですね。その分、ゆっくり本を見られました。

荷物を預けて、買い物カゴを持ってウロウロと、6冊ほどゲット、最後にレジへ行って精算。重たい本を買ってしまい、この後の行程に影響が(笑)

今年は奥で紙すき体験コーナーをやっていました。横で百人一首のきれいな和紙の絵葉書を売っていました。

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