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2007/04/24

戦国時代の大誤解

 【書 名】戦国時代の大誤解
 【著 者】鈴木 眞哉
 【発行所】PHP新書
 【発行日】2007/3/1
 【ISBN 】978-4-569-65940-4
 【価 格】700円



明智光秀に黒幕がいるはずがないと明解に述べた「信長は謀略で殺されたのか」の著者でもあります。今度は大河ドラマなどでイメージづくられている戦国時代は実はどうだったのかについて書かれています。

■信長の業績 聖俗分離
あまり語られていない信長の業績が載っていました。それが聖俗分離です。一向宗や天台宗などいろいろな宗派と信長は敵対しましたが、これらの宗教勢力が世俗に対して力をもっていたことを問題視ししたからです。聖俗分離により神仏から人間が精神的に独立しすることで江戸文化が花開くことになりました。

■光秀の実像
部下思いで、あまり世間体みたいなことを感じなかった人物のようです。近江の寺に戦死した部下18名の供養を頼んでいますが、そういうことをすること自体が戦国大名では珍しかったそうです。また18名のうちの一人は名もない中間だったそうです。

■賤ヶ岳の戦い
佐久間盛政が奇襲したところを秀吉がたたいて、これで柴田勝家側が総崩れとばかり思っていたのですが、原因は前田利家の戦線離脱だったんですね。秀吉にたたかれた佐久間盛政も整然と退却しており、柴田軍に合流すれば、また秀吉とにらみあいになるはずでした。ところが突如、前田利家が戦線を離脱。奥にいた柴田勝家からは別働隊が壊滅したように見え、佐久間盛政からは本体が崩れたように見えました。これが敗走の原因になります。

でも柴田勝家は前田利家の居所に立ち寄り、うらみごとも言わず秀吉を頼んで家を守れと声をかけています。また預かっていた人質も返したそうで、すごい武将だったんですね。

→ 『戦国時代の大誤解』

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