リアルタイム日本史
【書 名】リアルタイム日本史
【著 者】明石散人
【発行所】講談社
【発行日】1996/10/28
【ISBN 】4-06-208238-1
【価 格】1700円
日本史の有名な事件を別の視点から描いています。
例えば忠臣蔵の松の廊下。浅野内匠頭に対して吉良上野介がいじわるをしたのが発端といわれていますが、知的所有権という観点からみてみると見方が変わってきます。
吉良家は無形のしきたりなどのサービスを提供し、それで対価を得る家です。吉良家はしきたりなどを身につけるために長年の努力と費用をかけています。今風に言えば特許をとるのに時間、費用ともにかかったということです。
当然、そのノウハウを他家が得るにはライセンス料を支払う必要がありますが、吉良家からはプライドもあるので要求はしません。言わずもがなの世界です。
そこへ無形のサービスなどに金を払うことが考えれない田舎の大名が接待係となれば...サービスをタダだと考える風潮は今も続いています。
また秀吉の奥さんである「ねね」が徳川の味方をして、豊臣家は滅びますが、面白い表が掲載されています。ねねと秀吉の系譜を並べたもので、関が原の戦いの頃には秀吉の近親は秀頼だけ、ねねの近親も実家の木下家ぐらいになっていました。つまり「ねね」VS「淀君」の純粋な女性の意地の戦いの構図になってしまったようです。
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