近世大阪の町と人
【書 名】近世大阪の町と人
【著 者】脇田 修
【発行所】人文書院
【発行日】1986/10/5
【ISBN 】4-409-52004-0
【価 格】2000円
江戸期の商都大阪を舞台にしています。
道頓堀の由来は安井道頓か成安道頓の二つの説がありますが、どうも成安道頓のようですね。成安道頓は大阪の陣前から道頓堀を掘り始め、大阪の陣では城中で討死します。大阪の陣の頃にはだいぶ出来ていたようです。その後、安井、平野氏が引き継いで完成させます。
安井氏というのは久宝寺の豪族だったそうですが、大阪の陣では徳川側につきました。道頓堀の南側に芝居町をつくることに尽力したため、恩義に感じた芝居小屋では安井桟敷といって安井氏のためにいつも一枡分の席をあけていました。
大阪の町人(鴻池別家の草間伊助)の面白い武士に対する批判が掲載されています。凶作や豊作で米の値段が動きますが、武士が困窮するとは何事だという批判です。町人は自分の力で稼いでいるうえに耐えているのに、年々決まった収入のある武士が困窮することは日頃の覚悟が悪いと痛烈ですね。なんか現代の公務員批判のようですが
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