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2006.07.29

リアルタイム日本史

 【書 名】リアルタイム日本史
 【著 者】明石散人
 【発行所】講談社
 【発行日】1996/10/28
 【ISBN 】4-06-208238-1
 【価 格】1700円



日本史の有名な事件を別の視点から描いています。

例えば忠臣蔵の松の廊下。浅野内匠頭に対して吉良上野介がいじわるをしたのが発端といわれていますが、知的所有権という観点からみてみると見方が変わってきます。

吉良家は無形のしきたりなどのサービスを提供し、それで対価を得る家です。吉良家はしきたりなどを身につけるために長年の努力と費用をかけています。今風に言えば特許をとるのに時間、費用ともにかかったということです。

当然、そのノウハウを他家が得るにはライセンス料を支払う必要がありますが、吉良家からはプライドもあるので要求はしません。言わずもがなの世界です。

そこへ無形のサービスなどに金を払うことが考えれない田舎の大名が接待係となれば...サービスをタダだと考える風潮は今も続いています。

また秀吉の奥さんである「ねね」が徳川の味方をして、豊臣家は滅びますが、面白い表が掲載されています。ねねと秀吉の系譜を並べたもので、関が原の戦いの頃には秀吉の近親は秀頼だけ、ねねの近親も実家の木下家ぐらいになっていました。つまり「ねね」VS「淀君」の純粋な女性の意地の戦いの構図になってしまったようです。

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2006.07.25

古代史謎解き紀行3 九州邪馬台国編

 【書 名】古代史謎解き紀行3 九州邪馬台国編
 【著 者】関 裕二
 【発行所】ポプラ社
 【発行日】2006/5/9
 【ISBN 】4-591-09271-2
 【価 格】1300円



ヤマト編出雲編に続いて九州編です。

著者の以前の本では蘇我氏と物部氏は同族というふうになっていましたが、この九州邪馬台国編ではだいぶ様相が変わってきます。

物部氏は吉備の出身で最初のヤマト建国に尽力し、蘇我氏は豊岡を開きヤマトに鉄をもたらしたアメノヒボコが祖ではないかと風になっています。なかなか面白い説ですね。でも隼人の本拠地である野間岬のようなところからなんで神武東征が始まるのか、なるほどと思わせるものがあります。

本のストーリとは関係ありませんが「わだつみ」の語源が載っていました。単純に海の神さんと思っていましたが、和多都美神社(対馬)の「ワタツミ」からきているそうです。朝鮮語の海がワタで、そこから名付けられたようです。

また二礼、四拍手、一礼の神社があるそうで、全国に2社あり一つが出雲大社で、もう一つが宇佐神宮です。出雲大社はお参りした時に説明を聞いたのですが、もう一つあるとは知りませんでした。

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2006.07.18

古代史謎解き紀行2出雲編

 【書 名】古代史謎解き紀行2出雲編
 【著 者】関 裕二
 【発行所】ポプラ社
 【発行日】2006/4/11
 【ISBN 】4-591-09230-5
 【価 格】1300円



ヤマト編の続編で、今回の舞台は出雲です。

北九州勢力が関門海峡を経済封鎖し、ヤマトに鉄が流れないようにしていた時代があったそうで、鉄の争奪戦がありました。なぜ鉄の争奪戦が起きるかといえば、武器としての利用よりも農耕器具としての利用です。

農耕器具に鉄を使うと生産性が向上し、収穫が増えます。また米が安定的に収穫できることで人口が増えます。人口が増えると土地や水の奪い合いが始まり、戦争となり、強いリーダーが求められるようになります。

「農業は人類の原罪である」という言葉があるそうで、狩猟民族の方が好戦的というイメージがありますが、狩猟民は動物を取りつくすと自分たちも滅びるとセーブし人口爆発をとめますが、農耕民はそうはいきません。日本の場合、米つくりが盛んになると同時に倭国の大乱になっていきます。

さて、鉄についてですが古代史を巻き込んだ面白い考察になっています。出雲といってもいろいろな話が統合されたようで、推理小説のように解きほぐしていきます。

→ 古代史謎解き紀行2出雲編

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2006.07.15

伊賀天正の乱

 【書 名】伊賀天正の乱
 【著 者】横山 高治
 【発行所】新風書房
 【発行日】2006/3/1
 【ISBN 】4-88269-310-0
 【価 格】1575円



津の本屋に平積みになっていました。

伊賀神戸駅から伊賀線に乗って3駅ほど乗ると丸山駅があります。無人駅で何の変哲もない田舎の駅ですが、少し離れたところに丸山があります。ここにあった丸山城が第一次伊賀天正の乱の舞台になりました。

名家である北畠家をのっとった(北畠)織田信雄が丸山城を築城。丸山には城下町も出来、賑わっていました。最初は協力的でしたが、どうもおかしいと感じた伊賀の豪族が結束し反撃に出て、第一次は失敗に。

2年後には織田信長が軍を率いて攻め込みます。これが第二次天正の乱です。ただゲリラ戦を展開されたため、ベトナム戦争の様相に、最後は赤目近くにあった柏原城での攻防戦までもつれ和議となりました。

伊賀神戸あたりを近鉄電車を通過しながら読むにはなかなかいい一冊です。

→ 伊賀天正の乱

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2006.07.14

古代史9つの謎を掘り起こす

 【書 名】古代史9つの謎を掘り起こす
 【著 者】関 裕二
 【発行所】PHP文庫
 【発行日】2006/6/19
 【ISBN 】4-569-66645-0
 【価 格】476円



この頃、関裕二氏の新刊がよく出ており、出るそばから買っております。

・神話に封印された謎
・迷宮入りしてしまった邪馬台国の謎
・ヤマト建国の謎
・浦島太郎とアメノヒボコの謎
・雄略天皇と継体天皇の謎
・聖徳太子の謎
・蘇我入鹿の謎
・壬申の乱の謎
・聖武天皇の謎

太秦の広隆寺に聖徳太子33歳像の本尊がありますが、平安時代から天皇の儀式に用いた服を、儀式のあとに天皇から贈られ続けています。この奇妙な儀式ですが、御袍御更衣(ごほうごこうい)之儀式と言い、現在も続いています。

なぜ、こんな儀式が続いているのか、藤原氏とどんな葛藤があったのかなど9つの謎が語られています。

→ 古代史9つの謎を掘り起こす

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2006.07.13

SEのフシギな職場

 【書 名】SEのフシギな職場
 【著 者】きたみりゅうじ
 【発行所】幻冬舎文庫
 【発行日】2006/6/10
 【ISBN 】4-344-40800-4
 【価 格】571円



副題が「ダメ上司とダメ部下の陥りがちな罠28ケ条」となっています。

システム開発の現場では社員だけでなく協力会社などいろんな人が入り乱れて開発が行われます。ですのでコミュニケーションが命となりますが、中にはまともなコミュニケーションができない人物などがいて悲喜こもごもの日々が展開されることになります。

単行本として何冊か出ていますが、文庫では前作の「SEのフシギな生態」に引き続き2冊目になります。単行本もそうですが、文章だけだなく端的にあらわした4コマ漫画がついていて、これが効果的ですね。

さて上司と部下がテーマですが、システム開発の現場も年功序列的なところがあり、経験年数が上がるだけでサブリーダー、リーダー、グループリーダー、課長などと職制が上がっていきます。上司の仕事として部下が作業しやすいように環境整備をする、また部下を育てて一人前にするなどが必要となりますが、わかっていない人もいて、これでひと悶着。

また部下にもとんでもないのがいたりして、ひと悶着。ただ、この話ってシステム開発の世界だけでなく、どこにでもあります。本を読みながら、「いるんだよなあ、こういう上司!」とつっこみがいれられるのがいいですねえ。

→ SEのフシギな職場

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2006.07.09

渋沢家三代

 【書 名】渋沢家三代
 【著 者】佐野眞一
 【発行所】文春文庫
 【発行日】1998/11/20
 【ISBN 】4-16-660015-X
 【価 格】840円



著者は日経ビジネスに「カリスマ 中内功とダイエーの戦後」を連載されていた人で文章のうまいノンフィクション作家です。「旅する巨人 宮本常一と渋沢敬三」という著作もあります。

前に日経ビジネスに渋沢栄一の秘書から代々渋沢家に仕えた杉本行雄という人物が青森県三沢市の古牧温泉グループのオーナーになって作った渋沢神社の記事が掲載されていましたが、このルポも同じ作者です。渋沢というテーマをかなり前から追っていた感じで、それが作品にもよく表れています。

内容は色々な新聞の書評に取り上げられている通りなんですが、モラルを失った経営者にはぜひ読んでもらいたい一冊ですね。

■日本最初の会社
坂本龍馬の海援隊が有名ですが、一般から出資を公募して作成したのが 渋沢栄一が静岡に作成した商法会所が最初だそうです。徳川慶喜に従って静岡に来ましたが、藩録をもらわずに実業で飯を食っていこうと考えます。もっとも財務の専門家としてすぐに新政府に呼び出されることになります。

■国立民族学博物館
3代目の渋沢敬三は早い段階から国立民族学博物館の創設を考えていました。「論文を書くのではない。資料を学会に提供するのである。」
昭和12年にはポケットマネーで三田の屋根裏部屋に置いていた民具の資料などを保谷に移管して、これが40年後に大坂千里に梅棹忠夫先生が作ったミンパク(国立民族博物館)の母体になったそうです。国家がやらずに個人の力で初めてしまったのがすごいですね。

→ 渋沢家三代

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2006.07.03

近世大阪の町と人

 【書 名】近世大阪の町と人
 【著 者】脇田 修
 【発行所】人文書院
 【発行日】1986/10/5
 【ISBN 】4-409-52004-0
 【価 格】2000円



江戸期の商都大阪を舞台にしています。

道頓堀の由来は安井道頓か成安道頓の二つの説がありますが、どうも成安道頓のようですね。成安道頓は大阪の陣前から道頓堀を掘り始め、大阪の陣では城中で討死します。大阪の陣の頃にはだいぶ出来ていたようです。その後、安井、平野氏が引き継いで完成させます。

安井氏というのは久宝寺の豪族だったそうですが、大阪の陣では徳川側につきました。道頓堀の南側に芝居町をつくることに尽力したため、恩義に感じた芝居小屋では安井桟敷といって安井氏のためにいつも一枡分の席をあけていました。

大阪の町人(鴻池別家の草間伊助)の面白い武士に対する批判が掲載されています。凶作や豊作で米の値段が動きますが、武士が困窮するとは何事だという批判です。町人は自分の力で稼いでいるうえに耐えているのに、年々決まった収入のある武士が困窮することは日頃の覚悟が悪いと痛烈ですね。なんか現代の公務員批判のようですが

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2006.07.01

日本史漫遊

 【書 名】日本史漫遊
 【著 者】井沢 元彦
 【発行所】小学館文庫
 【発行日】2006/01/01
 【ISBN 】4-09-402307-0
 【価 格】438円



各界の名士との対談集をまとめたものです。

森浩一氏との対談では天皇陵がテーマになっています。応神天皇陵など実際の天皇の陵とは違うのではないかとよく言われています。天皇陵は宮内庁が管理をしており、発掘をなかなか認めていません。素人考えでは開放して発掘すれば、すぐ判明するのではと思いますが、そう簡単なものではないようです。

津本陽一氏との対談では、信長がテーマになっています。信長について面白い視点が書かれています。信長は征服した土地の名前を変えた初めての日本人で、岐阜や安土など名づけ、これ以降、秀吉が今浜を長浜に変えたり、蒲生氏郷が松阪と名づけたりするようになります。

また征夷大将軍になった時に朝廷にお金を払うしきたりがあったそうです。本能寺の変の後、明智光秀が銀500枚を献金しています。当時、売官は普通で、明智は土岐源氏でもあり十分に資格があります。ひょっとすると明智光秀が征夷大将軍になった歴史が闇に葬られたとも考えられます。

ディベートで有名な松本道弘氏との対談では言霊がテーマになっています。日本人の間でディベートがいまひとつなのは言霊が影響していそうですね。

明治維新のきっかけはペリー提督の黒船による砲艦外交ですが、その前にモリソン号という民間商船が漂流民を届けにきたのを品川沖で砲撃をあびせ、次にビッドル提督が正式に国書をもってきましたが幕府は門前払いをしました。おとなしい手がつかえないので砲艦外交に切り替えたのが事実のようです。

→ 『日本史漫遊』

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