江戸時代を探検する
【書 名】江戸時代を探検する
【著 者】山本 博文
【発行所】新潮文庫
【発行日】2005/2/1
【ISBN 】4-10-116441-X
【価 格】438円
江戸時代といえばよく見るのは時代劇でですが、実際はどんな世界であったのかが記述されています。
■参勤交代の経済効果が大きかった
佐竹家が20万5千8百石で千人ほどが街道を行列しました。加賀の前田家は百万石ですので4,5千人というとんでもない人数となります。当然、お金もたくさんかかりますが、そのお金は街道筋に落ちることになります。
つまり街道筋に雇用が生まれ、宿場町として活性化します。現在は東京一極集中になってしまったので、地方交付税など変な形で地方にお金がまわっていますが、参勤交代を経済効果の面からみてみると面白いシステムですね。
参勤交代で江戸に着くと、将軍に会う前に拝謁のリハーサルがありました。大名でも外様の中ぐらいとなると集団で将軍に挨拶します。そのため立ち居振る舞いを揃えるためにリハーサルを行ったと、当時の記録にあるそうです。
■不束(ふつつか)の語源
『不束な娘ですが』といったりしますが、あれは犯罪用語だったんですね。
当時の判決文では叱り、手鎖(てぐさり)、過料などの軽い刑では「不埒(ふらち)」「不束(ふつつか)」と書き、追放以上の刑では「不届(ふとどき)」と書きました。
当時、取調べから裁判、刑の執行まで色々な手続きがありました。奉行の胸先三寸で決まってしまうような恣意的な仕組みになっておらず、けっこうシステム的だったようです。
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