私の見てきた古本界70年
【書 名】私の見てきた古本界70年
【著 者】南陀楼綾繁
【発行所】スムース文庫
【発行日】2004/2/29
【価 格】500円
神保町の書肆アクセスにあった小冊子のような本です。
副題が『八木福次郎さん聞き書き』で、日本古書通信社社長で古書業界の生き字引である八木福次郎さんへのインタビュー記事です。
インタビュー自体は2003年10月に行われました。インタビューしたのは著者と若手古本屋さん3名です。
昭和8年に上京して古今書院で働くところからの長い歴史です。昭和9年に日本古書通信を創刊しますが、この創刊号も本の中に入っています。当時、1ケ月の購読料は31銭でした。あと明治、大正の神保町の様子や昭和22年に露店が並んでいた頃の配置図も入っています。
「紙魚の昔がたり 昭和編」や「一古書肆の思い出」で読んだ話が多いのですが、古本屋の主人が絵本になったとは知りませんでした。
森田屋という古本屋があり、そこの柏木という主人が、今の八木書店・古書部前の横断歩道で小学校の交通整理をしていました。
交通整理をしながら子供と握手とじゃんけんをしたので「ジャンケンおじさん」と人気だったそうです。これが1981年に『おはようジャンケン』という絵本となりました。マラソンが好きな変わった古本屋さんだったそうです。古本屋さんが主人公の絵本って見たことがないですねえ。
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