幕末維新あの人の「その後」
【書 名】幕末維新あの人の「その後」
【著 者】日本博学倶楽部
【発行所】PHP文庫
【発行日】2003/9/17
【ISBN 】4-569-66024-X
【価 格】514円
幕末維新の活躍した人物のその後のエピソードを集めた本です。よく知っているのもあるのですが、中には初めて聞くものもありました。
■ロシア皇太子襲撃事件
いわゆる大津事件です。犯人の津田三蔵ですが、三重県の伊賀上野市の出身だったんですね。そういえば上野の寺町通を歩いていた時に津田三蔵墓とかありましたが、何でこんなところにと思ったのを思い出しました。
西南戦争で功を上げて褒美をもらったのですが、実は西郷が生きていてロシアに逃れたのではという噂から、ロシアから俺の褒美をとりに来ると強迫観念にかられたのが事件の真相だったようです。
■脱藩して戊辰戦争を戦った藩主
戊辰戦争で潔しとせず、函館まで転戦した桑名藩主などは有名ですが、林という上総請西藩(1万石)の藩主は何と脱藩して戦ったそうです。
官軍が迫る中で、戦う軍事力はないため、藩と謹慎中の徳川慶喜に迷惑がかからないように藩主自らが脱藩したんだそうです。59人を連れて脱藩しましたが、出陣する時に村人が皆、見送ったそうです。目的は徳川家の再興でした。
東北で戦っていましたが、そこへ徳川の存続が決まった知らせが届き、官軍に降伏したそうです。
風変わりな殿様だったようで、脱藩して新政府と戦ったので一介の庶民となり、何と農民となってかっての自分の領地に入植したそうです。明治26年にようやく華族となりましたが、歴史の影にはこんな変わった人物もいるんですね!
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