大江戸ビジネス
【書 名】大江戸ビジネス
【著 者】呉 光生
【発行所】リュウ・ブックス アステ新書
【発行日】2005/6/5
【ISBN 】4-7667-1018-5
【価 格】800円
江戸時代のビジネスについて紹介された本です。現在に通じるものも多く、なかなか視点が面白い本です。
■江戸時代のベストセラー
黄表紙が年末から新年にかけて新刊が出たそうで、ベストセラーとなると1万2千から3千部売れて、増刷になりました。現在でも1万部売れたら大成功ですが、全然変わりませんね。また人気が出るとシリーズ化されました。十返舎一九の「東海道中膝栗毛」は20年間にわたって43冊が出ました。
■江戸時代のピア?
参勤交代などで江戸へ出たりなど、単身者が多かったのが江戸です。そこで登場したのが「江戸買物独案内」です。呉服なら三井呉服店などが町名と一緒に出ていました。寿司なら寿司を食べさせるお店がずらっと、ただし広告掲載料を払ったお店しか載っていません。完全な情報誌ですね。
■大家は地主?
落語で長屋の大家と言えば親も同然と言われますが、大家って地主ではなく、地主から委託を受けている今でいうマンションの管理人のような存在だったんですね。
徴収した店賃の3%~5%が大家の収入になったそうです。そんなに儲からない商売なのですが、実は長屋の屎尿が肥料として売れ、これがけっこう儲かりました。
■寿司が二貫で出るのは
関東の寿司の元祖は笹巻き寿司で、大きいので2つに切ってだされ、これが握り寿司が二貫で出てくるようになった理由だそうです。
■丹前の語源
神田明神近くにあった堀丹守の屋敷の門前にあった湯女風呂が有名で、ここに勝山という湯女がいて人気でした。丹後守の屋敷前なので丹前風呂と呼ばれ、彼女が着ていた服が「丹前」と呼ばれるようになります。へぇ~。
| 固定リンク
コメント