神保町の蟲
【書 名】神保町の蟲 新東京古書店グラフィティ
【著 者】池谷 伊佐夫
【発行所】東京書籍
【発行日】2004/11/9
【ISBN 】4-487-79935-X
【価 格】1700円
『東京古書店グラフィティ』、『三都古書店グラフィティ』に続く3冊目です。
■本の街「神田」
池谷氏が始めて神保町を訪れたのが30年以上も前の高校生の時で、国電神田駅を降りて周辺を探しましたが、古本屋が見つからなかった経験が書かれています。
私も始めて神保町へ行った時は神田で降りました。本の町「神田」とあるので、神田で降りたらいいだろうで降りたのですが、やはり古本屋街はなく、人に聞いたりしながらなんとかたどり着きました。駿河台下まで遠かったですね。
■黄色い値札の秘密
田村書店の全集には黄色い値札がつけられ、なかなか壮観ですが、黄色は一番退色しやすく、色の加減で売れ残っているのかどうか分かる仕組みになっています。
■抽選
目録で、同一本への応募者が多いと抽選になりますが、たくさん注文してくれる人やいつも注文してくれる人を優先するそうで、抽選とは『抽出して選ぶ』ことで、クジ引きではないそうです。どおりで当たらないはずです。
■ミステリー高橋本
古書市に出る推理小説で、山のような蔵書印を押された本が出ることがあり、蔵書印の名前から高橋本とよばれています。どこかで読んだ話だなと思ったら、『本棚探偵の冒険』に「T蔵書の謎」というタイトルで同じ様な話が出ていました。
後日談も載っていてマニアが収集した本をやむなく手放した本ではなく古書店から出た本だそうです。なんで値段が下がるような蔵書印を押すのかますます謎ですね。
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コメント
これはぼくも読みました。著者に拍手、すごい労作ですよね。
ところで蔵書印ですが、ぼくがよく行くブックオフでのこと。ある時期、ぼくがオッと思って手にとる本に、かならずといっていいほど、おなじ蔵書印が押してあるのです。おもに中公文庫なのですが、じつに渋くてイイものばかりで、誰かが手放したコレクションを、ぼくがかき集めていた状況でした。
投稿: 退屈男 | 2005/03/05 20:37
退屈男さんコメントありがとうございます。
蔵書印ではないのですが、著者献呈本で著者の書き込み
がある本をちょくちょく買ったりすることがあります。
私自身、かなり昔、蔵書印を押していた時期がありました。
そういえば何でやめたんだろう?
古本屋さんに売りに行って「これは買えませんね。」と言われ
た可能性が一番強そうですね。
投稿: 水谷哲也 | 2005/03/08 22:12