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2004/11/30

雑書放蕩記

 【書 名】雑書放蕩記
 【著 者】谷沢永一
 【発行所】新潮社
 【発行日】1996/7/15
 【ISBN 】4-10-384502-3
 【価 格】1500円



谷沢永一氏が小さい頃から大学院を卒業して関大の助手になるまでの読書遍歴と生い立ちが実にうまくミックスされています。子供の頃から本に関して実にいい教育を受けていたようですね。

でも生い立ちについては「いや、まあ、すごいなあ!」という内容です。
そら「人間通」が書けるようになるわけです。とんでもない人生を歩んでいる人ですね。高校時代なんてすさまじいものじゃないですか。よく関大なんか入って助手から教授までいったなあ、と思っていたらそこらへんの経緯も載っていました。

開高健氏との出会いなんかも載っています。きっかけはとんでもない事件を谷沢氏が起こしたからだったんですね。(本をお読みください。)

古本屋街だった頃の日本橋(今は電気屋街ですが)の風景なんかも出てきます。関大の不正入試事件やらも載っていて、こんなん書いてええんかいなというようなことまで載っています。

本の後記には谷沢氏もすでに66歳となり、蔵書家である時代は過ぎたと20万冊を超える本(ヘタな図書館より多い!)の処分が載っています。震災の影響もあったようです。

本を売りに行くと肝をきめて赤尾照文堂(京都の河原町通りに面した老舗)に電話して、昨年の2月ぐらいから合計4回に分けて処分されたそうで「蔵書1代」といいますが、まさしくその通りですね。 

それにしても赤尾照文堂、京都の繁華街にありますし、昔から品揃えがいいので京都へ行くとよく立ち寄るのですが、谷沢氏が売った当時、そんなに棚が変わったように見えなかったのですが。

谷沢氏は全連大市(全国の古書店の大入札会)に間に合うように処分されたそうなので市で全部売れちゃったんですかね。古本屋を回ると知らない間に谷沢氏の蔵書を手にしているか分かりません。

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» 〔276〕谷沢永一さんの本 [読書手帖/引用の織物]
「水谷哲也 読書日記」で、谷沢永一さんの本を取り上げています。書名は『読書の悦楽』(PHP研究所)と『雑書放蕩記』(新潮社)。関心のある人はご覧下さい。 ... [続きを読む]

受信: 2004/12/03 06:57

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