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2004/09/13

古本屋さんの謎

 【書 名】古本屋さんの謎
 【著 者】岡崎武志
 【発行所】角川書店 
 【発行日】2000/3/15
 【ISBN 】4-8104-2605-5
 【価 格】1500円

発行は同朋社で発売が角川書店になっています。装幀は古本がずらっと並んでいる写真がカバーになっています。同じ著書の「古本めぐりはやめられない」はなかなか面白い内容でした。この本も古本屋さん店主へのインタビュー記事なども入って、面白い内容になっています。

■古本を買う人種
古本屋さんに入って高い本を買ってくれる客に、身なりがバリッとした人は少ないですね。本好きは、ステーキを食べる金があったらラーメンをすすって、本に回してしまう。とはある古本屋店主の話です。

昔、中学の時に昼飯を我慢して、SF小説を買いまくって読みまくっていた友人がいましたが、かなりの蔵書でした。古本屋さんで高い本を買っている客というと見かけるのはパッとしないおじさんが確かに多いです。

著者の話ですが大阪から東京に出て、大阪のことが話題になり飲食店の話など色々と質問されても答えられないことが多いそうです。考えてみたら大阪で回っていたのは古本屋ばかりだったそうで(笑)

東京で金ペン堂という老舗の万年筆屋を取材に行ったら神保町の真ん中にあって、毎日のように行く神田にこんな店があったとはと驚いたそうです。まあ、古本を中心に生活が回っているとそんなものでしょう。

金ペン堂は三省堂の反対の通りの方にあり、信号近くです。前にアミューズで神田特集をした時に載っており、その後、神保町に行った時に前のケースを覗いてきました。けっこう高い商品ばかりでした。間口はけっこう狭い店です。

■本の処分法
「あなたのいらない本は古本屋さんもいらない」が真理です。整理したいと思うのなら金にすることはあきらめるべきだそうです。金にしたいのならちゃんと金になる本を出すことです。

出し方のコツですが古本屋さんが値を踏みやすいように小説なら小説で集めておく、同じ作家なら作家で集めてしばっておくといいそうです。その縛り方で本のことをよく知っているかどうか古本屋さんは分かるそうです。

また古本屋さんの店にたくさん置いてあるような分野の本は意外に駄目で、すでに在庫として持っている場合が多いそうです。むしろ少ない分野の本を持ち込む方がよいそうです。

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