炉辺山話
【書 名】炉辺山話
【著 者】岡茂雄
【発行所】平凡社
【発行日】1998/1/15
【ISBN 】4-582-76231-X
【価 格】1100円
大正から昭和にかけて文化人類学関係の学術書で有名だった岡書院
そして山岳関係で有名であった梓書房を作った人です。
出版界の3茂雄(岩波茂雄、反町茂雄、岡茂雄)の一人としても有名な方です。また南方熊楠や柳田国男、金田一京助、新村出などとの親交でも有名でした。この本は1975年に実業之日本社から出ていて、長らく古本屋巡
りをして、ようやく見つけまし。
巻末には岡書院、梓書房の出版目録もついています。本の中身は山の話題で満載です。
■信濃の五竜岳
これは、ある人が土地の人に名前を聞くと「ごりゅう」と言って字は知らないと言っていたので五竜の宛字で書いていたのが陸軍の地図に載ってしまって、そのまま広まったという話です。代馬(しろうま)が白馬(はくば)など他にも色々あるようです。
上高地も神垣内(穂高神社)が変化したと一般に信じられているようですが、元々はカッチという言葉から派生したようで、川の上流の渓谷で、少し開けた所をカッチやカウチと言っていたそうです。
これが甲地、川内、甲子、川内、香落などの地名に変わり、上高地も同じようにカッチが高地になったようです。
高知も元々は河内、河中と書いていたのを水害が多いので、藩主の山内氏が高智とあらため、後に高知になったそうです。大町の山岳博物館が生まれる秘話や尾瀬がいかに紹介されたかも記載されています。
▼岡茂雄
閑居漫筆
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