古本雑学ノート
【書 名】古本雑学ノート 人生に大切なことはすべて古本屋で学んだ
【著 者】唐沢 俊一
【発行所】ダイヤモンド
【発行日】1996/3/26
【ISBN 】4-478-94122
【価 格】1500円
B級カルト本評論家で有名で、トンデモ学会などでもおなじみの著者です。
本を選ぶ基準が
1、読んで実用にならない
2、読んで害がない
3、読まなくても差し支えない
という脳天気本を収集しているところがすごいです。しかし、これはある意味、真理で、よく本を売るときに「いい本から売り、雑本は残せ」という鉄則があります。全集などのまともな本は図書館なり古本屋などでまた読むことができますが雑本なんてのは一度手放すと二度とお目にかかれないでしょうね。雑誌中心の大宅文庫があんなに有名になのも雑本を残したからです。
本にはNiftyの話も出てきまして、「なんで色々な趣味のフォーラムはあるのに古本のフォーラムはないのだろうか?」という疑問が出ています。解答は実に明解で「そりゃ古本マニアってのはパソコンなんか買う金があったらその分古本を買っちゃいますからね」です。
古本屋のおやじさんの面白い観察話もあります。
「近頃、出世したんじゃない。」
「なんで」
「あんた、昔は地べたばっかり見てるようにしてたけど(均一本コーナなど下にある)、最近、上向いて店に入ってくるようになったもの(上には全集などがある)」
■古書マニアの指標
マニアの間では生活のどれだけを古本にさいているかが評価基準となる。結婚などという俗なことをすると評価が下がるが、新婚旅行先で、ちょうど開いていた古書市の会場に飛び込み、新婦を半日も外でほったらかしたりしたら評価は上がるなど(実際にいたそうです)
最も評判になったのはデパートの古書市に、病院から点滴を受けながら参加したマニアだそうです。
これは紀田順一郎氏の本でも紹介されていましたが、ある古書市で女子学生にタッチの差で探していた本をさらわれた大学教授が「馬鹿もの、この本はお前には20年早い!!」とどなりつけたという有名な話があるのも、この業界ならではでしょう。
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