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2004/07/15

古本屋三十年

 【書 名】東京下町 古本屋三十年
 【著 者】青木正美
 【発行所】青木書店
 【発行日】1982/11/1
 【価 格】2000円 古書値も同じくらい

葛飾区堀切の青木書店店主の自分史です。古本屋で自分史を書く人も珍しいようで長老の反町茂雄氏(もう故人ですが)と青木氏がこの分野では有名でしょう。そういえば青木氏が明治古典会という業者の市の経営委員になった時の会長が反町氏だったそうです。

その反町氏の本もなかなか出なくなり日本古書通信に珍しく出たので注文の葉書を送りましたが。ことごとく抽選にはずれましたね。(注文が重なると業者の方で日を決めて抽選を行います。ここらへんは谷沢永一氏の本では本当に抽選しているのかあやしいとありましたが)

青木氏の本の限定版もありましたので、これも注文しましたがはずれでやっぱり興味を持って集めている人が何人かはいるようですね。(昔、そいうえば探求書コーナに岡書店の岡茂男の本を探している人がいたのでけっこうこの分野のコレクタがいそうです)

その青木書店ですが日本古書通信によると活字離れやリサイクルショップの影響で転業も考え始めているようで昔ながらの古本屋さんもだんだん立ち行かなくなってきているようですね。

その古本屋の心得の一つに

客がはっと思う新しいもの、安いものなど、いわば「きり花」を棚の所々に入れておき、さっと見ては出ていく、「特急」の客を止まらせる工夫をせよ。

というのがあります。これは客の立場から言っても真理でしょうね。大体よく行く店は棚を覚えてしまうので、パッと見て、本に変化がなければパッと素通りです。定番商品なんかは変わりありませんが、もう少し白っぽい本はいかに回転させるかが勝負でしょうね。これのうまい店が河原町通りにありまして丸善のちょうど向いの京都の繁華街にある赤尾照文堂です。

品揃えもいいんですが、回転も速くて、躊躇して買わなかった本が次に行ったらないということがよくあります。躊躇するなら買うが鉄則の店ですね。

■参考 → 古本屋五十年


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