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2004/06/14

蒐書散書 本との出会い

 【書 名】蒐書散書 本との出会い
 【著 者】坂本 一敏
 【発行所】書肆 季節社
 【発行日】1979/3/15
 【価 格】2000円 古書値もあまり変らず

著者の署名本でして、定価よりも高く3000円以上の古書値をつけていました。「蒐書散書、是人生也」 大阪の天牛書店支配人に頼まれて色紙に書いた言葉から本の名前をつけております。

本の中に北原白秋が作成した宝石本の話が出てきます。本は「わすれなぐさ」で宝石入の特製本を作ったそうで(注文が少なく結局は見本だけで終わったのが定説のようです)元本になった大正4年に出た「わすれなぐさ」の写真も出ています。

どっかで見た本だなと本棚を探すと小寺謙吉の「書物奇譚 宝石本わすれなぐさ」がこの北原白秋の「わすれなぐさ」と全く同じ装丁になっています。今までそこまで凝った本とは思わなっかたのですが。この本は紀田順一郎氏が勝手に名前を使われてとクレームの文章を何かの本に書いていて、それで入手した本です。

内容は白秋の宝石本は実は出ていて、という古書好きにはたまらない内容ですが、装丁が実に贅沢でして、こんな本は最近はとんと見ませんね。

さて坂本氏ですが愛書家としても有名で昭和32年には愛書家サロンを作り、昭和34年には三越で1週間、自分たちの美書や善本の展示を行い、すごい盛況だったようです。図録まで自分たちで作ってしまったようですね。日本書票協会の会長もされていた方です。(蔵書票の会)

最後の方には豆本の一覧も掲載されていますので、豆本収集家には基礎資料となる本です。署名本以外は時たま古本屋で見かけることができます。


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コメント

「宝石本わすれなぐさ」で検索して来ました。
小寺さんの本、きれいな装丁ですね。
この特装本をもとに総ベラムのルリユウル作品を作ってもらい、秘蔵しています。
装丁作家に依頼する際には、同じ読書体験をしてほしくて極美の普通版を進上したものです。
この本は、同じ著者の「発禁詩集」を読んでから取り掛かると、より味わい深い読後感が得られると思います。

投稿: カバ男 | 2012/03/12 22:16

カバ男様、コメントありがとうございます。
本当にきれいな装丁の本で、ずっと書棚に入れております。

投稿: 水谷哲也 | 2012/03/23 09:12

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