« 古書無月譚 | トップページ | 古本めぐりはやめられない »

2004/06/08

古書収集十番勝負

 【書 名】古書収集十番勝負
 【著 者】紀田順一郎
 【発行所】創元推理文庫
 【ISBN 】4-488-40604-1
 【発行日】2000/12/15
 【価 格】600円

紀田順一郎氏には古本屋探偵シリーズがありますが、今回の作品もミステリー仕立てで古書の世界を面白く描いています。

ガンで余命が後1年ぐらいと分かった古本屋の店主が、それぞれ店で働いている長女の旦那と次女の旦那のどちらかを後継者に選ぶ必要がせまられ、考えついたのが指定された古書を十冊集めた方を後継者にするという方法です。

バブルが崩壊したとはいえ、神保町の一等地にある店舗ですので、立て替えて、貸しビル兼古本屋でやれば左団扇で生活できると欲もからんで大変な勝負に。

指定された十冊は海野十三の「十八時の音楽欲」など、割と簡単に集まる物、20年近く古書界にあらわれていない本など様々。

即売展での盗難 出没する謎の愛書家 等、色々な事件が起きますが、古本屋や古書収集家もからんで、古書好きにはニヤニヤする箇所がたくさん出てきます。

しかも、最後にはあっというどんでん返しが 面白い1冊です。

|

« 古書無月譚 | トップページ | 古本めぐりはやめられない »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 古書収集十番勝負:

« 古書無月譚 | トップページ | 古本めぐりはやめられない »