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2004/05/13

六時閉店 ー地方出版の眼ー

 【書 名】六時閉店  ー地方出版の眼ー
 【著 者】松村 久
 【発行所】マツノ書店
 【発行日】1988/10/1
 【価 格】1000円

装丁がいまいちでしたので一度は通り過ぎたのですが、マツノ書店って、あのマツノ書店と思って本の中をざっと見ると、あのマツノ書店でした。(何のこっちゃ)

マツノ書店というのは山口県の徳山市駅前にある古書店で、ここは古書店だけではなく実は出版もやっており、それも山口県の郷土史などを専門とする出版社です。

ですので例えば明治維新の研究をする時などは必ずお世話になる本屋です。実は前身は貸本屋「マツノ読書会」で「朝刊の広告を見た本を、夕方借りることのできる店」で有名でした。

20年ぐらい続けていましたが古本屋の方に力を入れ始め、そして山口県史料の専門古書店、また出版社として発展。と言っても店主とパート4人というこじんまりとしたものですが、そういう書店です。

有名なのは店主の松村久氏の図書館7不思議で全国図書館大会で1983年に発表されたものです。

1、なぜ本屋へ直接購入にいかないのか
2、なぜ「即日貸し出し」ができないのか
3、なぜ「死んだ本」がいつまでもあるのか
4、なぜ郷土資料は「禁帯出」が多いのか
5、なぜマンガ・雑誌・文庫本が少ないのか
6、なぜヤングが寄りつかないのか
7、なぜ「広域ネットワーク貸し出し」ができないのか
あれから、この提言があったせいか図書館も変わってきましたね。

さて、本の内容ですが、地方出版の苦労話や防長火車日誌(赤字ということ)などとても面白いですよ。本で随所に名前が出てくるのが紀田順一郎や宮本常一などで、それだけでも楽しい本です。直接DM発送など地方出版の極意みたいなものが書かれていますね。皆さんぜひ探し出して読んでください!

と言いましてもマツノ書店が出版する本は1000部以下で大体がDMによる直接販売ばかりですので、まず新刊書店には出ません。ただこの本はいつもよりは多く発行しているはずなので、どっかの古書店でいつかお目に止まるかもしれません。

六時閉店という題はマツノ書店の閉店時間です。駅前の一等地ですし延長の話はありますが自分の人生を楽しむんだいという店主の考えで6時閉店です。読書サークルも続けておられるようでまさに地方の文化の守り手です。

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