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2004/05/11

製本工房から

 【書 名】製本工房から
 【著 者】栃折久美子
 【発行所】冬樹社
 【発行日】1978/6/20
 【価 格】1200円

ブックデザイナーというよりルリユールとして有名な栃折さんの本です。

ヨーロッパではかって製本というのは読者の側の仕事でした。アンカットの仮とじ本の形で出版され、それを買い求めて好みの厚表紙本に製本しました。その仕事をしていたのがルリユールです。

栃折さんは筑摩書房で編集の仕事から、造本、装幀にもたずさわり、1967年に退社して、1972年にベルギーにルリユールの勉強に留学された方です。
室生犀星の小説に「火の魚」というのがありますが、この栃折さんが魚拓の表紙の装幀を室生犀星から頼まれて、それの悪戦苦闘を書いた小説になっています。

すっかりペーパーバックスなどが幅がきかせて、個人的に愛読書を装幀する人はいなくなりましたが、インターネット時代となり絶版やあまりにも少部数しか売れないために出版されなかった原稿などがネット上で販売されるようになってきました。これを印刷屋さんで自分のお気に入りの字体で印字してもらい、リルユールに頼んで、世界で1冊だけの自分だけの本を装幀してもらえるなんて商売が成り立ちそうになってきましたね。

実は栃折さんの1冊目の本「モロッコ革の本」(筑摩書房)を探していますが、なかなか出てきませんね。もう探し初めてずいぶんになりますが、まだ巡りあっていません。

この本は京都古書研究会が主催したミヤコメッセの古書市で掘り出してきました。


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