写真で見る岩波書店80年
【書 名】写真で見る岩波書店80年
【著 者】岩波書店編集部編
【発行所】岩波書店
【発行日】1993/11/24
【価 格】3000円
【 ISBN 】4-00-009841-1
1913年(大正2年)に神保町に誕生した岩波書店の80年を写真でふりかえる本です。
岩波書店は古本屋からのスタートでした。書店の看板の文字は夏目漱石が書いております。
岩波書店は店員4人から始まり、翌年には漱石の「こころ」を著者の自費出版という形で発行し、これが岩波書店の出版活動の始まりとなっています。
本の表紙の写真は大正6年に店(今の一誠堂のような店構え)に従業員が勢揃いしたところです。中央に岩波茂雄でまわりを小僧さんなんかが立っているのでが、大きな看板に墨で「漱石先生絶筆 明暗本日発売」となっています。
写真には高村光太郎や島崎藤村、尾崎行雄といった懐かしい時代から岩波とかかわりを持った人達や出版された本を中心に紹介されています。
以前に知的生産の技術研究会・関西で講演していただいた小田実氏も1974年に「状況から」を出した当時のいかつい写真が載っています。
梅棹先生も「知的生産の技術」の著者ということで1969年の写真が載っています。(実にお若い)
後ろには各作家の検印(今は検印の押してある奥付のある本は皆無になりましたが)があります。内村鑑三なんかは三文判みたいなのですね。正岡子規や芥川なんかはさすがに風格があります。
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