古本屋おやじ
【書 名】古本屋おやじ
【著 者】中山 新如
【発行所】ちくま文庫
【発行日】2002/2/6
【ISBN 】4-480-03713-6
【価 格】780円
東京の三河島にある映画関係の専門店稲垣書店の店主の本です。「何でも鑑定団」の目利きでも登場しています。
神保町でもないところに、映画専門の古本屋を開業しており、コミックもアダルトもおかずに孤軍奮闘しており、台所事情はなかなか大変なようです。
■店売り
1日5千円強の売上、週休1日の300日営業でやっことさ150万円
■目録売り
こっちはもう少し効率がよさそうです。古書好きの機関誌に日本古書通信がありますが、ここへの目録掲載料が4万円なんだそうで
一番、売れなかった時が6300円と掲載料も出ないありさま、売れると何十万にもなるそうです。こっちが年に6回で、税務署にもあきられる売上なんだそうです。
故反町茂男氏の「文車の会」にも所属しており、勉強熱心な古本屋さんですね。
日記も掲載されており、同業者が死ぬと、まず思い出すのが落札で負けてもっていかれた品物の行方だそうで、因果な商売ですね。
本には「古書まみれ」(中川道弘)に掲載された「一流と三流」が紹介されています。なかなか面白いですよ!
・お店以外に倉庫があるのが一流
お店が倉庫そのものが三流
・美本を探してくるのが一流
美本も汚れてくるのが三流
・奥さまをめったに見せないのが一流
店番などで年中見せているのが三流
・帳場に気のきいた番頭さんのがいるのが一流
帳場に死にかけのバアさんがいるのが三流
・店頭に文化の匂ってくるのが一流
店頭に食事の匂ってくるのが三流
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