2019/06/18

すごすぎる!武将たちのPR戦略

 【書 名】すごすぎる!武将たちのPR戦略
 【著 者】殿村美樹
 【発行所】ワニブックスPLUS新書
 【発行日】2019/6/25
 【ISBN 】978-4-8470-6626-9
 【価 格】830円


■フランス人の抜け目のないブランディング
文学全集-作家引退後にバルザックが古典作家の作品を集めて刊行
FIFAワールドカップ-サッカーの母国であるイギリスをさしおいてブランドに


JUDO(柔道)、sake(日本酒)にしてもオリンピックの正式種目になるまでは一生懸命やりますが、その後の戦略がありません。ですので白の道着がカラーに変えるなど日本のあずかり知らないところでルールが変わってしまいます。


■宇治茶のブランド
御嵯峨天皇が平等院に来た時に都で評判の茶の木を平等院に植えられたのを地元の人が大切に育て、宇治上神社に湧く清水でお茶をいれました。ここから高級茶のブランド確立に寄与していき、やがて御茶壷道中につながっていきます。


■PRは情から
日本人は情に流されやすいこともあり、知識中心のPRは血(知)だらけです。ユニセスのマンスリーレポートなどのCMなどが秀逸です。


■一引き 二運 三器量
大奥に伝わる言葉で引いてくれる人と運がなければ将軍の側室にはなれない意味だそうです。


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日本史のしくみ

 【書 名】日本史のしくみ
 【著 者】梅棹忠夫 編
 【発行所】中公文庫
 【発行日】2019/2/25
 【ISBN 】978-4-12-206700-4
 【価 格】880円


初版は1976年の出版され林家辰三郎、梅棹忠夫、山崎正和、上田正昭、司馬遼太郎、原田伴彦、村井康彦と錚々たるメンバーが執筆しています。


■楯伏舞
天武天皇が亡くなった時、諸臣が楯伏舞と祖先が仕えたさまを述べる儀式が行われました。この舞は天平勝宝4年(752年)の大仏開眼の時に久米舞などと一緒に舞われたという記録が残っています。楯伏なので服属したことを表します。


■銭病
1179年頃、銭病(ぜにわずらい)と言われる病気が拡がり、疱瘡でした。病痕に穴ができるところから連想され、この頃、銭の流通が激しくなったので、その祟りともいわれました。


■青砥藤綱
鎌倉時代、北条時頼が抜擢したのが青砥藤綱。裁判が常に公正で勝った側が謝礼に銭三百貫を送ろうとしたのをつっかえしたそうです。ですが賄賂に銭を送るぐらいに流通していたようです。この青砥藤綱ですが夜、銭十文を川に落としてしまいました。五十文で松明を買って無事に拾いましたが、五十文かけて十文を拾った皆が笑った時、十文を川に捨てておけば天下の貨を失うことになる。松明の五十文は人の世に流通するので、それでよいと言ったそうです。


■山城国一揆
1486年、宇治平等院に15歳~60歳までの名主達が集まり36人衆を選び国中の掟を定めて国政を執行することになります。


■阿弥
室町時代、芸能人や文筆家、医者のような情報専従業者は阿弥と呼ばれていました。秀吉の父親は竹阿弥で家康の先祖は徳阿弥と伝わっています。


■牢人
関ケ原の戦いなどで敗れた側が領地を取り上げられ、たくさんの牢人が出現します。長宗我部盛親が大坂の陣に参加するために2、3人で相国寺近くから出発すると寺町三条あたりで2、3百人になり大坂城に入る頃は五千人になっていました。


■藩
江戸時代の最初に藩はなく、藩は真垣で王侯を守護する諸侯という意味があります。新井白石が藩翰譜を書いたことから藩という言葉が拡がることになります。


■赤松小三郎
信州上田藩の軽輩でしたが勝海舟に見込まれ長崎で航海術や兵法を学びます。ただ藩では不遇のため京都に英式兵術の塾を作り、支援したのが薩摩で村田新八、東郷平八郎らが学びました。ところが大政奉還の1月前に人切り半次郎に暗殺されます。当時、信州上田藩では赤松小三郎の名声に驚いて呼び戻そうとしており、彼の明晰な頭脳が幕府側に渡れば大変だと薩摩の過激派が動いたようです。


■戦見学
関ケ原の戦いの前哨戦で京極高次の大津城を西軍が攻めますが三井寺の高台に京都から弁当などをもって見学しに行った記録があるそうです。島原の乱でも京都の御用商人が見学してて一番乗りはだれだったか武功の承認にもなっているなど民衆はたくましかったようです。


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2019/06/15

ビブリア古書堂の事件手帖8

 【書 名】ビブリア古書堂の事件手帖8
 【著 者】三上 延
 【発行所】メディアワークス文庫
 【発行日】2018/9/22
 【ISBN 】978-4-04-912044-8
 【価 格】610円


ビブリア古書堂シリーズの新たな展開で主人公・栞子さんとアルバイトの五浦君が結婚し、栞子さんそっくりの子供である扉子が生まれます。この子供が栞子さんと同じで本好きです。この子供の質問から本にまつわるいろいろな物語が展開します。


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経済で読み解く日本史 安土桃山時代

 【書 名】経済で読み解く日本史 安土桃山時代
 【著 者】上念 司
 【発行所】飛鳥新社
 【発行日】2019/06/03
 【ISBN 】978-4-86410-691-7
 【価 格】648円


経済から見た日本史です。


■検地
信長が検地をおこなった目的は先祖伝来の土地という概念を打ち破ること。領地を石高で表すことで1万石なら全国のほかの1万石と等価になります。これなら国替えしても文句の言いようがなく土地から武士を切り離して転勤を命じることができます。藤田教授(三重大学)によれば領地のデジタル化で知行替ができます。もちろん命じるのは武士の棟梁である信長です。


■王直
明は貿易を禁止していましたが自由市場である互市があり、ここで密貿易の商品が売買されていました。日本の海商たちを引き入れたのが王直という人物で種子島に鉄砲が伝来した時の船のオーナーがこの王直でした。ところが密貿易から指名手配となり王直は平戸や福江(五島)の唐人町に逃亡していました。ところが罪を許すという軍務総監の言葉に帰ったところ処刑されてしまいます。


■文禄・慶長の役
秀吉の朝鮮侵攻ですが、マカオを攻撃する案があったそうです。信長、秀吉は世界情勢を的確に把握しておりスペイン、ポルトガルの植民地にならないよう国内で争っている場合ではないという意識がありました。茶人の長谷川宗仁が秀吉に進言していましたが、スペインの無敵艦隊が破れ国力が衰えていたので朝鮮出兵よりも実現可能性が高い案でした。


■イエズス会
キリスト教の布教で平和的なイメージですが、やっていることはけっこうえげつなく、寺社の破壊、日本人を奴隷として売ることの黙認をしていました。また秀吉の伴天連追放令で対立するようになると長崎と茂木に武器・弾薬を集め、スペインのフィリピン総督に艦隊の出撃要請をしていました。総督が認めなかったため戦いにはなりませんでした。


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2019/06/14

経済で読み解く日本史 室町・戦国時代

 【書 名】経済で読み解く日本史 室町・戦国時代
 【著 者】上念 司
 【発行所】飛鳥新社
 【発行日】2019/06/03
 【ISBN 】978-4-86410-690-0
 【価 格】648円


経済から見た日本史です。


■臨済宗
比叡山の力が強い中、鎌倉・室町時代に参入したのが臨済宗。栄西が伝えたのがいわゆる禅(臨済宗)ですが、宗教的な側面以上に貿易をめぐる利権がありました。中国の生糸を日本に運べば20倍以上になります。この貿易であがる利権と荘園からあがる利権を使って幕府にキックバックします。鎌倉幕府も臨済宗を庇護し、これが鎌倉五山となりWin-Winの関係になります。


当時の金融は高利貸しでしたが、稲はたくさんの実をつけるので実質はそれほどでもありませんでした。ところが小氷期に入り冷夏などで作物ができなくなると借金が返せなくなります。そこで起きるのが徳政令です。


■金融と会計のプロ集団「東班衆」
祠堂銭(しどうせん)は、先祖の冥福を祈るために祠堂の管理費ですが、このお金を運用にまわします。これを門前にあった土倉や酒屋に低利(月利2%)で貸し出し、これを元手に高利(月利8%)で貸して利鞘を稼いでいました。銀行と同じ仕組みです。取り仕切ったのが東班衆で経理、財務、荘園経営をしていました。西班もあり、こちらは宗教活動がメインでした。東班衆の能力が高かったため、他の荘園の管理もまかされるようになり取り立てなども行っていました。


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2019/06/06

神社の古代史

 【書 名】神社の古代史
 【著 者】岡田 精司
 【発行所】ちくま学芸文庫
 【発行日】2019/05/10
 【ISBN 】978-4-480-09913-6
 【価 格】1,200円

大阪の朝日カルチャーセンターで「神社の歴史と文化」のテーマで1982年~1985年に行われた講座をまとめた「神社の古代史」が絶版になっていましたが、改訂され文庫本となり出版されました。大神神社、伊勢神宮、宗像、住吉、石上神宮、鹿島・香取神宮が取り上げられています。

■大神神社
本殿がなく三輪山がご神体で拝殿しかありません。明治6年に神社が本殿を建てようと申請したところ当時の教部省の役人が古来の山を拝む由緒を尊重して却下したため古い形態が残ったそうです。

■伊勢神宮
天皇のみの守護神のため桓武天皇の時代から「紙幣禁断の制」となっていました。個人的に参拝祈願すると遠流(島流し)に相当する重罪でした。

外宮と内宮がありますがお祭りは先に外宮からという外宮先祭の慣例がありました。外宮は伊勢古来の神様で豪族だった渡会氏の神だったからのようです。渡会の国つ神は渡会国御神社、渡会大国玉神社があります。渡会氏は一門から四門に分かれていて四門の祭場は田上大水神社となります。

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2019/06/01

邪馬台国は「朱の王国」だった

 【書 名】邪馬台国は「朱の王国」だった
 【著 者】蒲池明弘
 【発行所】文春新書
 【発行日】2018/7/20
 【ISBN 】978-4-16-661177-5
 【価 格】880円


朱(硫化水銀)を加熱して硫黄を分離すると液体水銀に変化できます。この水銀に金や銀をいれると溶けて水銀の合銀ができ、これがアマルガンです。これを銅製品に塗り付けて火をつけて水銀を除去すると金メッキができます。


朱は丹ともよばれ九州と奈良・伊勢に多く分布し、不思議と邪馬台国比定地と重なります。神武東征で土蜘蛛の話が出てきますが、地中に広がる赤い糸というと朱の鉱脈のようになります。


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戦国武将に学ぶ「必勝マネー術」

 【書 名】戦国武将に学ぶ「必勝マネー術」
 【著 者】橋場日月
 【発行所】講談社アルファ新書
 【発行日】2019/5/20
 【ISBN 】978-4-06-515350-5
 【価 格】880円


戦国武将というと戦いなどに注目が集まりますが、軍隊を動かすには金がかかります。どうお金を調達したのかを視点にしています。上杉謙信、武田信玄など戦国武将の多くは、けっこうお金に悩まされ儲かるビジネスモデルを考えだし蓄財に励んでいたんですね。雑誌「Wedge」に連載された文章を加筆修正して本になっています。


■ベンチャー企業 織田信長
京で「金10両は銭15貫、銀10両は銭2貫」と金銀と銭の交換ルートを決め、商業活動を活発化させる狙いがありましたが金高銭安銀高にしており、この5ケ月後に但馬に攻め込み生野銀山を支配下にします。銀を高くすることで33%の余剰利益が入ってくることになります。


■柳樽
お祝い用の樽を柳樽といいますが、語源は下京の西洞院にあった柳酒屋という醸造所で贈答用のお酒を造っていました。


■豊臣秀吉のインフレ
全国の金山・銀山から税金をとり金銀が世間に流通し、全国規模で物資の買い占めをして高く売れるところで売る独占販売で価格操作され起きたのがインフレ。秀吉が太閤検地を行い貫高制から石高制に変更したのはインフレ対策の意味もあったようです。


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2019/05/29

内裏襲撃 禁闕の変異聞

 【書 名】内裏襲撃 禁闕の変異聞
 【著 者】原田隆之
 【発行所】叢文社
 【発行日】2019/4/15
 【ISBN 】978-4-7947-0795-6
 【価 格】1500円


中小企業診断士である原田さんの歴史小説。嘉吉の乱という播磨守護の赤松氏が足利義教を暗殺する一大時間が発生します。南朝勢力(楠氏、越智氏、湯浅氏など)を巻き込んで、やがて内裏を襲撃する禁闕の変が起きますが、実は影で暗躍していたのは...。


物流をになっていた馬借や徳政令の要求など、混とんとし戦国時代へ向かうことになる時代の雰囲気がよく描かれています。


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2019/05/24

今川義元 知られざる実像

 【書 名】今川義元 知られざる実像
 【著 者】小和田哲男
 【発行所】静岡新聞社
 【発行日】2019/3/20
 【ISBN 】978-4-7838-1089-6
 【価 格】1400円


桶狭間の合戦で信長に討ち取られた今川義元です。輿に乗っていてやられたため凡将、公家かぶれと言った印象が多いですが、実像は名将でした。


今川家の本貫は三河国今川荘。中先代の乱で今川家4兄弟のうちの3人が討ち死にしたこともあり、遠江守護はそのまま安堵されたようです。北畠顕家が足利尊氏を討つために西に向かい青野ヶ原の戦いになった時に背後から攻めたのが今川で、北畠顕家は青野ヶ原を突破できず、今川は論功行賞で駿河守護もまかされます。


戦国期になりお家騒動となった時に、関東から攻めてきたのが太田道灌。危機感をもった今川氏親の母親が幕府に仕えていた弟の伊勢新九郎に頼みます。伊勢新九郎(北条早雲)は甥っ子(今川氏親)を助けます。東を守るために興国寺城に入り、ここから伊豆から関東へ侵攻していきます。


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